『256メートルの孤高』
この画像を横位置に変更してください。写真
大阪湾岸にそびえる咲州庁舎(旧WTCビル)
「左の建物は写真画として描き加えたもので実際とは異なります」

かつては日本一の高さを誇ったこの塔も、今では「負の遺産」と呼ばれることが多くなりました。
そんな庁舎を、秋晴れの午後に訪れました。
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完成:1995年(旧称:WTC=ワールドトレードセンタービル)
高さ:256m(当時は日本一の超高層ビルでした)
総事業費:約1,193億円
玄関付近にも人影はありません。

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38基もあるエレベーターはすべて稼働しているにもかかわらず、利用者はゼロ。
広々としたロビーや通路には人の気配がなく、まるで時間が止まったかのような感覚に陥ります。

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エスカレーターの奥にガラスブロックが輝いているのが見えました。
近付いてみることにします。

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「栄華の夢の後」
当時の華々しかった頃の面影をこの輝きだけが記憶している様でした。

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ホテル事業の失敗
「時の流れに取り残されながらも、かつての栄華を映し続けるガラスの記憶。」

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2019年に開業した「さきしまコスモタワーホテル」は、2020年から賃料滞納。
最終的に約43億円の滞納を抱え、2023年に閉館されました。

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美しさと空虚の狭間
「負の遺産」と呼ばれる所以を、肌で感じたひとときでした。
しかし、建物自体は丁寧に管理されており、清掃も行き届いています。
その美しさが、かえって空虚さを際立たせているようにも思えました。
* * *

高画質咲州庁舎
目的は、48階にあるレストランでの昼食のためでした。
 バイキング形式の食事を楽しみにしていたものの、店内は我々以外に客の姿はなく、静まり返った空間が広がっていました。
 窓から見える大阪湾の景色は美しく、まるで空中に浮かぶ展望台のようでしたが、どこか物悲しさも漂っていました。
 この訪問で撮影した写真には、静寂の中に佇む建築の美しさを映し出しています。
先日掲載した高層階からの眺望、無人のエレベーターホール、そして空間に漂う静けさ。
それらを通して、都市の記憶と時間の流れを感じていただければ幸いです。