今年2月に新しく発見された「坂本城3の丸の石垣や外堀の遺構」により、地域ではまた大きな関心を集めることとなりました。
そのような事から、今年の秋に行われる「小学校創立150年祭」や「文化祭」の展示用として新たな坂本城のイメージ画を作成することにしました。
今までに作成した画像とは一風違う作風で、昔の湖岸風景を想像しながら描いた画像です。
画像はあくまでも筆者の想像により作画したもので、現在残されている史料などの内容には準拠していません。ご了承ください。
坂本城-2
もし歌川広重が坂本城を描いたとしたら・・・がコンセプト
AIによる生成画像を元に大幅に加筆や不要な部分の削除などの修正をしています。
画像生成はWindowsのMicrosoft Designerを使用しました。

450年前の下阪本v2_out
今から500年以上前のこの村の人口は500~1000人程度であったと思われますが、地域一帯は延暦寺の管理下にあり農業や漁業が盛んでした。
その後坂本城が築城され、かなりの人口増加があったようです。
文献によれば、かなり栄えていたと云われていますが果たしてどうだったのでしょう。
一般的にはこの様な集落であったことを私の想像で描きました。

Designer__17_out (1)
地域にはお寺や神社の数も多かったとも云われており、幾つかの寺社の創建時期を探れば、この時代よりかなり前に創建されたものが多いため、実際にはかなり大きく栄えた村であったとも考えられます。
事実、室町時代の応仁の乱のあった頃には、京都から逃れた公家や商家・職人の流入が多く最も栄えていた時代とみられ、この地域一帯(坂本地域等一帯)の人口は西日本で3番目、全国で7番目の大きな町であったと伝わり、現在の人口より多かったのかも知れません。

坂本城-1
湖岸線に沿って築城された「坂本城本丸」と手前の「二の丸」付近を独自の想像で古写真風に描きました。
人々が坂本城のことを知人などに話し、それを伝え聞いた人がその話から情景を想像したとしたらこんな感じであったのかも知れません。

坂本城-3
更にレトロ感漂う画像にしてみようと、またAI生成画像の力を借りて作成された画像を大幅に修正しました。

坂本城-4

そして、上の画像と実際の写真を合成したうえ加筆修正を行ってカラー版に仕上げました。
坂本城本丸跡付近を東側からみた情景です。

ビンテージ坂本城Zb
朝の風景に本丸と2の丸の一部を再現したものです。
本丸には大小二つの天主があり、その姿は湖上に浮かぶ様な城であったとも伝わっています。

坂本城-5
現在の湖岸に坂本城が残されていたら、こんな感じかも知れませんね。
実写による風景を背景にして少し小高い場所から見下ろした城郭を再現してみました。
遠景は現大津(膳所付近)の街並みとなります。

坂本城-1屏風
浮世絵風の画像を加工して屏風に仕上げました。

坂本城-1屏風座敷
上の屏風が座敷に置かれたらこんな具合かも知れません。

【大津城】
大津城
ついでに、坂本城が移築されたと云われている【大津城】も描きました。
これまたAI生成画像を元に不必要な部分を消去したうえ、加筆して修正したものです。
場面は『三井寺』がある長柄山の中腹から見たイメージ画ですが、現実とはかなり違う様です。

今年発見された遺構は雨などから守るため一旦は埋戻しされました。
そして、さらに数か所で新たな発掘調査が行われています。
数年後には坂本城址公園として整備されるはずですが、待ち遠しいですね。